むし歯治療

痛みの少ない治療、再発しない治療を心がけています

初期のむし歯の場合は、フッ素塗布などで治ることもありますので、予防しながら経過をみることが大切です。削って治療してしまうと、歯にダメージを与えてしまいます。できるだけ歯を削らず、予防することで、歯の延命を図ることがとても大切だと考えています。

もちろん、進行したむし歯の場合は治療を行います。さらに歯磨きなどのお手入れ方法や生活習慣の改善を行い、むし歯を新しくつくらない、進行させない予防対策を行います。

むし歯治療

痛みの少ない治療を実践するために

麻酔注射の痛みもできるだけなくします痛みの少ない治療
歯科医院が苦手という方は、麻酔の針が刺さるときのチクッとした痛み、麻酔液の注入時の痛みが苦手というケースが多いようです。当院では、表面麻酔や細い針を使い、また呼吸に合わせた刺入などで痛みをできるだけなくしています。麻酔注射の痛みが心配な方も、どうぞ安心して受診してください。

2種類のレーザーを使い分けています
歯科治療に対する「怖い」「痛い」というイメージを取り除き、痛みのない治療を実現するために、2種類のレーザーを駆使しています。

●ライトタッチレーザーライトタッチレーザー
ほとんど麻酔なしで歯を削る治療ができるレーザーです。水を併用するので痛みの発生が最も少ないレーザーとして評価されており、ほとんど痛みを感じないむし歯治療が可能です。今までのドリルのように削る時のイヤな音や衝撃がありません。用途も広く、むし歯だけでなく歯周病治療にも有用で、とてもたくましいレーザーです。

●オペレーザー(炭酸レーザー)炭酸レーザー
炭酸レーザーのレーザー光は、患部に接触することがなく、治療後の痛みや腫れもありません。抜歯後の止血やむし歯の進行予防、知覚過敏の処置などに幅広く使えます。

むし歯の進行に合わせて治療を行います

むし歯が神経まで達していない場合の治療 
<う蝕1度>C1
歯の表面のエナメル質にだけむし歯になった状態です。ごく初期の段階では予防しながら経過をみることもありますが、状態によっては治療が必要です。

<う蝕2度>C2
エナメル質の下にある象牙質にまで達したむし歯です。まだ神経に達していないので強い痛みはありません。しかし、冷たいものやときどき甘いものなどがしみ始めます。

●レジン修復
むし歯を削り取った部分に、ほぼ歯と同じ色の歯科用プラスチックを詰めて固める方法です。

1. むし歯になっている部分を必要最低限削ります
2. 色見本を使用して、詰め物の色を選びます
3. 削った場所の表面に接着剤を塗ります
4. コンポレットレジンという歯科用のプラスチックを詰めます
5. 照射器の光を当て、レジンを固めます
6. 形を整え、磨きます
7. 治療は完了です

●インレー(詰め物)修復
むし歯を削り取った部分の型を採り、その型で金属やセラミック、プラスチックなどの詰め物を作って詰めます。むし歯の大きさや咬合のかかり方などを加味しながら、レジン修復に適さない場合に行います。

1. むし歯になっている部分を削ります
2. 詰め物を入れやすい形にします(アンダーカットがない、適当な厚みが必要なため、切削量が多くなる)
3. 型を採ります
4. 仮の詰め物を詰めておき、次回の来院時までに詰め物を作ります
5. 最終調整を行い、詰め物を歯科用セメントでピッタリとくっつけます
6. 治療は完了ですが、術後しばらく冷たいものがしみることがあります

むし歯が神経まで達している場合の治療 
<う蝕3度>C3
むし歯が神経に達し、歯髄炎を起こした状態です。無症状なこともありますが、歯根膜に炎症が起き、歯根膜炎になることもあります。ここまでくると、激痛を伴うことがあります。

●歯髄炎の処置
1. むし歯になっている部分を削り、傷んだ神経を取り除きます
2. 歯の根の部分をていねいに掃除し、消毒を繰り返します(この治療を数回行います)
※痛みはこの時点でなくなりますが、ここで中断するとばい菌が棲みつき、治療前よりも悪くなってしまいます
3. 歯の根に根管用セメントを詰めて密封し、根の処置が完了したかをレントゲンで確認します(被せ物を作製し、装着する治療に移ります)

●歯根膜の処置(根管治療)
1. 歯の内部に入り混んだむし歯が悪化し、膿が根の先に押し出されます
2. ファイルという器具で根の中を慎重に清掃し、POIC水で洗浄後、高周波(コスモ)で殺菌し、無菌状態にしていきます
3. 症状がなくなり、根の中の無菌状態を確認できたら、最終的なセメントを詰めて、レントゲンで密封状態を確認して根の治療は終了です(被せ物を被せる治療に移ります)

抜歯を検討する場合
<う蝕4度>C4
歯の頭の部分がむし歯でなくなって、いわゆる残根状態とか、歯の根が折れてしまい、保存することがむずかしい状態です。こうなってしまっては、ほとんどの場合抜歯の必要があります。